ビーモス不動産相談室

2年半前から,FMさがみの「ビーモス不動産相談室」という番組に出演しています。弁護士2名,税理士2名,不動産コンサル(宅建士)2名が,聴取者の方からの不動産に関する質問(具体的事例)に答えていくものですが,ある問題について,弁護士の仕事の観点からだけではなく,実際の不動産取引の実務,税金面からも検討を加えて問題を解決していくもので,私自身大変勉強になっています。放送は,毎週水曜午前11時30分からです(再放送毎週土曜午前9時30分~)。

大阪雑感

先日,仕事で大阪へ出張しました。大阪へは時々出張するのですが、今回は仕事先が南森町なので、梅田から歩いてみました。私は、検事時代に大阪地検に3回勤務しましたが、梅田駅前は、ビルが立ち並んで当時とは様変わりです。曽根崎新地は昔のままでお初天神にお参りしてきました。堂島の昔の検察庁跡地には弁護士会館が建っていました。ただ、向かいには昔のままの鰻屋、カレー店がまだありました。そして、難波橋のライオン・・・大阪地検時代を懐かしく思い出しました。

無罪2(司法取引)

米国反トラスト法違反で摘発されたある日本企業の弁護を担当している米国の法律事務所からの依頼を受け,昨年から今年にかけて日本国内での補充調査を行うなどしていた案件があったのですが,先日,その案件の裁判が米国であり,陪審員は,「無罪」の評決を出したとの連絡がありました。
この案件の調査をしていて感じたのは日米の司法制度の大きな違いでした。
日本でも,来年(平成30年)の6月までに,日本版司法取引制度が導入されることになっていますが,これは,米国や英国の司法取引のように,「自分の犯罪を認める代わりに不起訴や刑の減免を得るもの(有罪答弁,自己負罪型)」ではなく,「他人の犯罪について捜査機関に協力することにより免責等されるもの(捜査・訴追協力型)」に限られています。
日本版司法取引制度の運用がどのようになされるか気になるところですが,日本の捜査の現状を考えると,ますます米国の制度へ近づけざるを得ないように思われます。